マイペースガール (加筆修正&おまけ追加中)
「あこ…。あこはさ、俺のせいで怖い目にあったよな?」
「拓斗のせいじゃないよ!」
そう言うと思った…。
「でも、原因は俺だ。」
「そんなことないよ!」
「俺のこと恨んでる?」
驚いたように目を見開いて、
「なんで?拓斗のこと恨むわけないよ!」
「あんなひどいこと言ったのに?」
「ん〜、だってそれはあたしに原因があったのかなって思って。
それに、拓斗は理由もなしにそんな事言う人だなんて思ってないから!」
にっこり笑うあこ。
違う…。違うよ、あこ…。
悪いのは全部俺。
守れなかった俺が悪いんだ。
「ごめん…あこ。」
「どうして謝るの?」
このまま誤解させておくわけにはいかない…。
「言い訳にしか聞こえねぇかもしれないけど…。
俺があこを突き放したのは、あこを守るためのつもりだった。
俺のせいであこが嫌がらせを受けたりしてるのが見てられなかったんだ…。」
黙って話を聞くあこ。
「とか言って逃げただけかもしんねぇな…。
俺があこを守れなかったのがショックだったんだ。
だからあの時俺が言ったのは本心じゃない。」
「え……?」
「でも俺はあこと仲良くしないなんて無理だった。
都合のいいこと言ってるのは分かってる。
でも…
俺と友達に戻ってくれませんか?」
俺にはこれが精一杯の言葉だ…。