マイペースガール (加筆修正&おまけ追加中)
「ふっ……っ…」
泣いてる⁉
「ごめん!俺またなんかしたか…?」
「ううん…。違うのっ…拓斗に嫌われてなかったって知って…っ…安心したのっ…!」
気がつくと俺はあこを抱きしめていた…。
「ごめんな…ほんとにごめん…。」
「ううん…いいの…。」
「俺、あこのこと泣かせてばっかりだよな…?」
俺の胸にうずめていた顔をあげて
「え!泣かされたことなんてないよ!」
「え…?この間だって…。」
「あれは、拓斗が来てくれてほっとしたのと、嬉しかった…から、だ、よ…?」
最後の方、恥ずかしくなったのかまたうつむいてしまった。
ぎゅう…。
また抱きしめる力を強くした。
「あのね、あたし、拓斗に嬉し泣きさせられたことしかないからね…?」
あこの顔が真っ赤なのが分かる…。
ぎゅう〜〜
かわいすぎだって…。
「拓っ…くる、しっ……」
「あ、ごめん!」
パッとあこを離した。
結構長い間抱きしめていたせいかなんか寂しいな…。
「……」
なんかあこが変な顔してる…。
にや。
ちょっと意地悪してやれ。
「もしかして、もっと抱きしめてもらいたかったとか?」
「……」
「なーんてな……って、え⁉」
顔がさっきより真っ赤だ…。
「もしかして…図星…?」
「ー/// 勝手に心の中読まないでよ…。」
「ーッ///」
やべぇ、何なんだこのかわいい生き物は⁉
もう無理!
「…⁉……んっ…拓……」
俺は無意識にあこに唇を重ねていた…。
逃げようとしているが俺はあこの後頭部をつかんで離さない。
やっとキスをやめ、あこが口を開いた。
「…はぁっ……何で、こんな…こと…」
「決まってんだろ、好きだからだよ。」
「へっ⁉」
「あと一回しか言わないからよく聞いとけよ?
俺はあこが好きだ。」