マイペースガール (加筆修正&おまけ追加中)
「でも、何て言って誘えばいんだよ。」
「前、遊園地に誘ったみたいに誘えばいいだろ。」
「あれは、お詫びっていう口実あったし、付き合ってなかったし…。」
「拓斗、ヘタレだな。」
ームカッ
「ふぅ〜ん…自分から告る勇気なくて女に告ってもらったヘタレ野郎はどこの誰だっけ?」
「うっ…それは…」
そう、こいつ、告ろう告ろうとしてタイミング逃して結局みことから告ったんだよな。
だから祐樹にだけはヘタレなんて言われたくねぇな。
「それはほんとに自分でも情けなかったって思ってる。でもそれとこれとは別問題!実際俺みことちゃんに会いにきてるしさぁ〜…」
毎日毎日な…。
「だから付き合ってはじめてのデート、誘ってやりなよ。」
「分かった…けど何て言ってどこ行こうか…」
「あーもう!いらいらするな、うじうじたっくんめ!」
また出たよ、たっくん…
すると祐樹が携帯を取り出して、
「あ、もしもしみことちゃん、今日会えなくて寂しいんだけど〜!え、用件?あのさぁ〜、今週俺らと拓斗たちでダブルデートしない?」
はぁ⁉
「うん、うん、そゆことで〜♪」
何か勝手なこと言ってねぇか?
「よし!拓斗!明日ダブルデートするぞ!」
「まじかよ?」
はぁ〜…また余計なことしやがって…
妹もいるのにデートとかできねぇよ…
「あこちゃんに会いたくねぇの?」
「……会い、たい…あ"ぁぁぁぁ〜!」
なんだこれ、恥ずい!
「だろ?」
勝ちほこったような顔してるし…
もう、負けだな…
そういえば…
「どこ行くんだよ?」
「どこ行く?」
決めてねぇのかよ!
じゃあ、
「遊園地でよくね?」
「あれ、お前ら前も遊園地じゃなかった?」
「あー、あれは…結局違う場所になった…あこの希望でな。」
「ははははっ!拓斗めっちゃ振り回されてんじゃん!」
「うるせぇよ…」