恋の華が舞う季節
待って……。


私服だけなのに、こんなにも樹がカッコよく見えるなんて――


反則だよ~~。



私は、なんか気合入れすぎてる?!



「――あのさ……」


「はい?!」


「手……繋いでいいか? それ以上、何もしないから」



「う……ん」



おずおずと手を差し出すと、樹は優しく手を繋いでくれた。



男子の手ってやっぱり大きい。



私の手がすっぽりと入るんだもん。




「なぁ……」


「ん?」


「俺で、良かったのか?」
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