恋の華が舞う季節
「え?」


「俺、なんか馬鹿みたいだけど、少し……思うんだ。
 結衣が無理してるように見えて」


「違うよ!! 
 私、樹に助けてもらって、救ってもらって、すっごく今、こうやって幸せなのはいつ気のおかげだと思うんだ!!」


「それって……“好き”とは違わないか?」



え……。



「やっぱり、我慢できない。
 今日――俺、何もしないって言ったけど……早速約束破る」


「え?」


「目閉じて」



言われるがままに、目を閉じる。



一瞬、唇が触れた。



「好きだ。
 今日の結衣、すっごく可愛いから焦る」



「え……」


「結衣も、何かしてくれよ?」



真剣な目――



――うっ!
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