恋の華が舞う季節

その言葉を聞き、はっとする。

……そうだ。


何で気が付かなかったのだろう。


誰にだって、コンプレックスはあって、それは相手には、伝わりにくくて……。


誰かに知って欲しいのに、分かってくれない。


私自身だって、そうだったのに……。


葵は――


完璧すぎるから、そればかり見てたよ。


「葵……ごめんっ!」


「へ?!」
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