恋の華が舞う季節
――暑い……。


夏の暑さといったら、半端じゃない。


太陽の光が、やけに眩しい。


入道雲なんか、見飽きて感動さえも失う。


感動というよりも、失笑だ。


私は夏休みに入り、すっかり葵とみんな公認のカップルになった。



その幸せに、ニヤけてしまう。




「お姉ちゃん、電話だって!」



「はーい」

私は妹と入れ替わって、受話器をとる。

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