恋の華が舞う季節
そして中学校へあがる3日前。
私は近くの公園へ向かった。
何となく口ずさんだ曲。
そしてその歌に込められた、葵への想い。
「好きなのに……。こんなにも、好きなのに……」
溢れる想いは、もう、葵に届くことなんか出来ない。
好きなのに、心に開いた穴。
その穴を失くす事が出来なかった。
“私はもう、恋をしない”
こんな想いをするくらいなら。
大切なのに戻らない貴方の存在はあまりにも大きすぎた。