恋の華が舞う季節

指輪

「夢……か」


目が覚めると、さっきのが夢だったって事が、沸々と分かってくる。


でも――


私は葵が、ちゃんと私の傍にいることが、知れたよ。


「……よし!」


長い髪を二つにくくり、制服を着て下に降りる。


いつものように、お母さんが作ってくれた朝食を方張り、朝の用意を色々として、そのまま学校へ向かう。



玄関から出たら、春特有の風が髪を通り抜けた。



「……うわぁ!」
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