恋の華が舞う季節
もしも私が、秦と出逢っていなかったら……
きっと葵の事を一生引きずって、生きていた。
でも、秦がいてくれて
私を好きになってくれて
もう一度、信じれる場所が、出来たんだよ。
これからも傍にいて欲しい。
あの夜の願いは――
“これからも、秦と一緒にいられますように”
“ずっと、葵が幸せでいられますように”
そう、祈ったんだ。
秦の後姿は凛としていて、迷いがない。
そんな所が、私には無い所。
「結衣、こっち来いよ!」