世界に1つだけの幸せを。
「かっわいーよなー。詩ちゃんだっけ?」

「ああ、詩?」


帰りに寄ったファミレスで、唐突に詩の話を振られ、少し反応してしまった。


「そうそう。って、さっきも思ったんだけど、お前らいつの間に名前呼び合う仲になったんだよ?」

「別に。そんなに話したわけでもねーし」


気にしてないような様子で答えたけど、まんざらでもなかった。



弘樹が羨ましそうにこっちを見てきて、すでに空になったジュースをすする。

「陽って昔からモテるよな。詩ちゃんも陽に気がありそうだしよー。」



「なわけねーだろ。」


うん。気があるのは確かだよな。
自分で言うのはあれだけど、好意を持たれてんのはわかってる。


俺も、少し好意はある。

少しっつーか、好き?かも。


"一目惚れ"


ほんとにあるんだな、そんな事。





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