世界に1つだけの幸せを。
「おかあさーん!お父さんが呼んでるー!」


またうるせえのが来た…

俺の朝食を並び終えた母さんは、親父の所に向かい、代わりに隣の椅子に姉貴が腰掛ける。


「おはよ、高校生くん」
「黙れくそばばあ」


いつもと変わらないやり取りに、ははっと笑った姉貴は、用意してあったパンにかぶりついた。


「陽も高校生かー。早いね、つい最近までよちよち歩いてたのに。」


……こいつはいつの話をしてんだ。

俺は姉貴を無視して、もくもくと朝食を食べた。
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