トビラの向こう側
「駿…いっ…しょに…いたいよ―…しゅ…んの所…戻りたい―…」
「駿、しゅ…ん…。やっと分かったの…」
「そんなに戻りたいんだ?」
「!?」
駿?
私の前にいたのは、さっき帰ったはずの駿…?
まぼろし?
状況が分からず、ぽかーんと口を開けて駿を見上げた。
「すごい顔だな」
私は立ち上がった。
「駿?」
「何だ?」
本当に駿が今、目の前にいる。
本当の気持ち伝えるなら今しかない。
拒まれても…