トビラの向こう側
起こしちゃった。
「今、何時かなって思って」
彼は枕元にあった携帯電話を見た。
「11時まわったとこだな」
じゅ、ういちじ!
「ウソー!
どうしよう」
思わず絶叫してしまった。
「お前うるさい!!
」
「どうして起こしてくれなかったんですか?
遅刻になっちゃったじゃないですか」
「それなら大丈夫。店長に連絡しといたから今日は休むって」
「そうですか。
それなら大丈夫ですね…って違う!
何で勝手に連絡なんかするんですか?」
「だってお前、昨日はいきなり意識を失って倒れるし…
朝になっても目を覚まさなくて…心配したんだからな」
あっ、そうだった途中で頭が酷く痛んで―…。