トビラの向こう側


温かいシャワーを浴びていたら少しだけ気持ちが落ちついてきた。


着替えて高遠さんがいる部屋に戻るとテレビを見ていた。



「高遠さん」


振り向いて欲しくて呼んだけど相変わらず、背を向けたままの高遠さん。



「俺はまだテレビを見てたいから先に寝れば?」



私と視線を合わせず寝室を指さす。


嫌われた?

そう思ったら悲しくなって…


涙がじわぁと溢れてきて何も言えないまま寝室に向かった。

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