トビラの向こう側
「あなたが、なんでここにいるの?」
驚いたように私を見た。
「邪魔しないでって消えてってお願いしたわよね」
覚えのない言葉に戸惑って返す言葉が見つからない。
「あの…」
「いったい、どう言うつもりなの」
詰め寄られて責めるように言われた。
私…こんな敵意のある眼差しを知っている?
前にもこの人にあってるかも…。
無言のままでいると腕を掴んで思いっきり、揺すぶられた。
「放して下さい」
驚いた高遠さんが間に入ろうした。
「何をするんですか…。
彼女から手を放して下さい」
止めてよ。
頭がい…たい。