前髪少女の秘密?!
がらっ。
静かに扉を開けたつもりだったのに、一気にクラスの視線が集まる。
あれー…?
遅すぎたかな?
「優紀、優紀はここの席だって」
蘭に席を教えてもらって、そこにかばんを下ろした。
……窓際の前から2番目。
う~ん…。
真ん中よりよかったけど、微妙だなぁ…。
っていうか、その間も視線をすごい感じる。
「蘭…なんか…すごい視線を感じるんだけど…」
「あぁー、優成さんのせいかなぁ?」
「え゛なんて迷惑な…」
いや、運んでくれたんだけどね。
「兄妹って知らないのかな?」
「あー、名字同じなはずだよね…」
とてつもなく迷惑です…お兄ちゃん。
私が呆れて机に突っ伏した所で隣の席に誰かが座った。
「おっ、おはよう藤瀬」
と、蘭。
……藤瀬?
「おぉ、広山。おはよ」
広山って言うのは蘭のこと。
知ってる人……?