前髪少女の秘密?!
気付けば
【空side】
とある日の休日…つまり土曜日。
俺は家に居たく無くて、7時を過ぎても街をうろついていた。
…家は学園も経営している程の金持ち…藤瀬財閥。
昔っからそこの跡取りとして育てられた為…俺は親と家が大嫌い。
長期戦の反抗期だ。
実際、もう中学入る前らへんからまともに口を利かなくなったし。
で、帰ろうか帰るまいか、携帯とにらめっこをしていた時だった。
いきなり腕をひかれて、路地裏に引きずり込まれた。
突然の事に何も抵抗できず、あっけなく数人の不良に囲まれてしまった。
……カツアゲ?
「…ボコされたくなかったらありったけの金出しな」
…この町にもこんな不良いたんだ。
俺は恐怖もなかったけど、何にも感じなかった。
多分…親の事を考えてたから思考が真っ黒だったんだろう。
学校じゃ爽やかを演じてる。
いや、演じてるんじゃない。
爽やかな俺こそ俺なのに。
こんなに俺を黒くしたのは親のせい。
学校でしかそのままでいられないとか……。
「…おい、なに無視してんだよ。とっとと出せばいいんだよ!」
不良の一人が俺の胸倉をつかんだ。