冷たい彼
そんな言い方しなくてもいいのに…。
浅川さんに助けてもらおうだなんて思ってないし
…襲われたいとも思ってないもん。
「…キャァ!」
お、落ちるっ!
何でこんなに早いの!?
もう少し遅く安全運転して欲しいんだけどなぁ…。
「おまえが落ちたら俺のせいになっちまうだろ、落ちんじゃねぇよ」
「…はい」
こ、ここが倉庫…。
「ここだ、襲われたくなけりゃああんま出歩くなよ」
「はい…」
そこは大きな大きな倉庫が建ち並んでいた。
怖い~。
「沙彩、置いて行かれてぇのか」
「あ、行きます!」
浅川さんは私を置いてどんどん進んでいっていた、こんなところに置いて行かれたら…。
私は急いで浅川さんの右後ろを歩いた。