冷たい彼
とっておきのプレゼント
綺沙樹side
あれから、嫌ってぐらい毎日あった麻尋からのメールがなくなり、
夜には必ずあった着信もなくなった。
いやねっ、私から近づくなって言ったんだけど…
ここまであからさまに遠く離れていかれると少し…
いや、けっこう寂しい。
「麻尋の…バーカ」
しかも、珍しく年下の彼女なんて作っちゃって…。
私とは正反対の女の子らしい可愛い女の子。
フワフワしてていかにも守ってあげたくなるような…
『麻尋くん』
そう呼んだ彼女の声が今も耳に残っているの。
さっき…彼女が私の家に来た、どうして私の家を知ったのかは聞き損ねたんだけど。