冷たい彼

「大丈夫よー沙彩ちゃんのお母さんにはちゃんと言ってあるから」

「そうですか、じゃあお手伝いします…って、え!?」

お母さんに言ってある!?
…あ、お母さんに言ってなかった。
…ん?
今連絡したって…。

「俺が電話しといた」

「そう、なんだ」

要領がいいって言うか何というか…。
気がつくと豪華な料理がテーブルいっぱいに並んでいた。

「こ、これ全部皇雅さんのお母さんが作ったんですか!?」

「そうよー。美羅でいいからねー?」

「あ、俺も皇泰パパで…あだっ!皇雅殴るなよなー」

皇雅さんのお母さん…じゃなくて、美羅さん…料理上手だな。
皇泰…さん、でいいかな?

「母さん、もう食っていいか?」

皇紀くんはお腹が減っているのかもう箸を持っている。

< 295 / 337 >

この作品をシェア

pagetop