冷たい彼

「…近づくなっつたよなぁ?」
「言いました!」

こう言うときだけ総長の顔で言わないでよぉ~!
私は何を言われるかおろおろしていた。

そう言えば、絶対私の隣は浅川さんだったなぁ。

「抜けるぞ」
「ほぇ?…キャア!」

グイッと引っ張られ浅川さんの厚い胸板に寄りかかる体勢になってしまった。
そのままずるずるとひきずられついたのはいつも使う空き教室。

「…傍にいろよ、沙彩」
「…はい」

私はどうしてハイと答えたんだろう、嫌なはずなのにね…。

~♪~♪~♪


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