冷たい彼

~♪~♪~♪

さっきと同じ着メロが鳴ったのはそれから20分後のこと。
この着メロはあの人しかいない…肩がビクリと震えたのがわかった。

「は、はい…」

声を小さくして出た、でないと声が震えているのがわかっちゃうから……。
浅川さんがいるのといないのと…
抱きしめてくれているのといないのとでこんなに違うとは思ってなかった。

「沙彩か?」
「う、ん…」

何を言われるなかビクビクしていると驚きの一言を発した。
「別…れてくれ」
「へ!?」
今、別れてっていった?
もちろん喜んで別れるけど…。

「うん」
「ここ、これでいいんだな!?」

……え?
何、まだ切らないの?
これでいいってなに?


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