冷たい彼
おっと、軽く目眩が…。
「沙彩、ちょっとここで待ってろよ」
「うん…」
と、いつの間にかバイクは止まっていた。
ここは…ブルートのたまり場?だぁ…。
暗い中でどんちゃん騒ぎの音と明るい光でわかった。
「ちょっといいかしら?」
高貴で透き通るような声が聞こえ振り向いた。
…!!!
そこにはとても綺麗な女の人が立っていた。
明かりでほのかに見える髪は艶やかな漆黒
大きくて丸い目は髪と同様で吸い込まれそうなほど黒い、
白い肌によく映えている。
ぷっくりとした唇は何も塗られていなさそうなのに真っ赤で綺麗。
すらりと伸びた身長はハイヒール抜きでも高くスタイルも抜群、
まさに絶世の美女と言っても過言ではないと思う。