鬼と天使と少年と、
「で、つれない佐雄くんは授業中にも関わらずここで何してたんだよ」



それはアンタも一緒だろ!


っていうかナリからしてサボり常習犯と見た!



「佐雄、お前今すっげぇ失礼なこと考えてただろ」


「な、なんの事だか…………。って、あれ?そういや出雲に俺の名前教えたっけ?」


「ん、ああ。名前は十六夜に聞いた。お前、十六夜にめっちゃ気に入られてんなぁ。ちぇ、ツマンネーの。

俺が先に佐雄を玩具にしようかと思ってたのによぅ」


「………。」



いやいやいや、俺は誰の玩具にだってなるつもりは無いんだからな?


ところで出雲くん、俺の首に後ろから腕をまわしている理由が分からないのですが。


俺は玩具でない上にあーたの恋人でもナーイ!そこんとこヨロシクなんだぜ!



「ああ、それとな。佐雄。お前、俺らのファミリーに入るんだって?」


「はぃい?」



思わず目を丸く……っていうか点にする俺。今なんと?



「あれ、十六夜に誘われなかったのかよ。俺らのファミリーに入らないか、って」



そんな事言われたっけ……?

首をかしげて思考をぐるぐる。
うーん……言われたような言われてないような。ていうか忘れたいような……………。



『【闇喰いファミリー】に入らないか……っていうか入れ』


『まさかの強制?!』



………ああ、思い出した。

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