鬼と天使と少年と、
嫌う?


俺が?誰を?





二人を?




「……ははっ、」


「? 佐……っ」




思わず乾いた笑いを溢してしまった俺を不思議そうに見つめる倭草。


俺の名前を呼ぼうとしたみたいだけど、それも一文字で終わった。




なぁ、倭草………


俺がお前らを、嫌うと思うか?




"嫌える"と、思ったのか?



馬鹿馬鹿しい。



そんなワケ、ないだろう。

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