鬼と天使と少年と、
『友達』ってワードに、どうやら俺は敏感になっているようだ。

なんでだろうな……?


そう思いながらも俺は、倭草の口の動きを静かに見つめて耳を傾けた。












「ーってなワケだ」


「………。」



頭を鈍器で強く殴られた感じ。

まさにそう、衝撃を受けた俺は目を見開いたまま動けなかった。


倭草の隣で話を聞いていた姫サマも口を押さえて震えている。



まさか雨乱が"   "だったなんて…、想像できない。




「じゃあ雨乱が女装嫌ってるっていうか、女顔がコンプレックスなのは、」


「……つまりは、そーゆうことだ」




マジですかい。




「なら、なんで雨乱はあんなに明るく振る舞ってたのさ。フツーもっとドロドロした性格になるっしょ?」


「それが、……………あいつの優しさだからな。誰にも心配かけさせたくなかったんだろうよ」



そう言ってうつ向く倭草。……の、隣で。



「ふ、ふふっ、ふふふふふっ……オーッホッホッホッホッホ!」


「「?!」」



姫サマがとうとう壊れちゃいました。
怖ッ。

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