鬼と天使と少年と、



目が覚めた。
真っ暗だった。

怖い。


「…って、え?! ここどこっ?!」


もしかしてーの、俺またーの、移動しちゃってりーのっ?!

周りを見ればちびっこ達もいない。


むむ、つーかどのタイミングで別空間へ飛ばしてんのよあの銀髪イミフ男め。

口を尖らせつつ、ひとまず進もうかと腰を上げる。が、


ゴンッ

「イデッ」


鈍い音が脳に響いた。

ていうか、俺の頭となにかがごっつんこしちゃったんだけども。

何コレ痛い。
俺の対して良くない頭脳が更に悪くなった気ィするんだけど多分それ気のせいじゃないわ悲しす。


若干の悲しみを胸に、頭のてっぺんをさすりながらもう片方の手で『頭上のナニカ』に触れた。


固くて、冷たくて、平らで……。

え、これ天井じゃね?

てことは何?

今度は俺、閉じ込められちゃってる?

うそん。


ちょっとばかし放心してしまったが、もう一度気を取り直し、今度は両手で左右に手を伸ばした。


するとまあ同じようにひんやりとした固いものの感触が指に伝わるのなんのって。

うん、これ、閉じ込められてんわ。


「………。えー、こほん。それではここがどこか分からないので…」


すぅう、と息を吸い込む。


「っ、誰か助けてぇええぇええぇええぇええぇええぇえぇええッ!!」


もうやだお家に帰って寝たいよー!
うわぁああんっ!
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