鬼と天使と少年と、
っていうか…。



「やぁーっぱ佐雄はスゲェよなー。学校内トップだぜ?」


「佐雄の魔力が高いことは承知でしたが……まさか学校内トップとは。しかもここ、高等部ですよ?」


「うっ……二人共そんな目で見るなよ…。は、恥ずいじゃんかっ!」



ニヤニヤした面持ちで見つめてくる二人の視線に耐えきれず、俺は先生へと視線をそらす。

ついでに気になってたことも質問してみた。



「さっき言ってた【ファミリー】って何ですか?俺たちと同じ生徒……ですよね?」


「ああ、君たちと同じ生徒さ。ただちょっと厄介…いや、かなりの問題児でね。サボリ魔な上に個性的過ぎる。

はぁ…全く。魔力も体力もダントツトップレベルの集団なのに。

あの子達の【ファミリー】内では協調性があるんだ。
ただ周りの…優等生や普通レベルの生徒達との。いわゆる他人とは全く協調性がない。

困ったもんだよ」



そう言って苦笑する先生を見るかぎり、【ファミリー】の連中は相当厄介みたいだ。


どんな奴等なんだろうな。
なんか会ってみたいかも。

あ、でもさっき『気をつけろ』って言われたんだっけか。



なんて思っていると、先生が「着いたよ」と言って【彗星組】のプレートがついた教室の前で止まった。

どうやらココが俺たちの新クラスみたいだ。

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