鬼と天使と少年と、
そんなこんなで、爺ちゃんと別れた後、俺は教室に向かうため廊下を一人で歩いていた。


う、わー。なんかなぁ…。

こういう時ってさ、なんか後ろから気配感じない?そんで襲われたー、きゃー。……みたいなみたいな?


まぁ、そんなベタなことあるわけ……



「おい」


「ひぎゃああああああ!!」



い、いいいいい今後ろから肩ポンて!
肩ポンてええええッ!!


パニくって全力逃走を図る俺だったが、虚しくも腕を掴まれて逃げられなかった。


ええいっ、もうどーにでもなれい!


そう思って後ろを振り返ると……



「はれ……?十六夜(いざよい)さん?」


「アンタ驚きすぎ。やっぱ面白いわ、ほんと最高」


「……ありがとうございます?」



首をかしげてお礼を言うと肩を震わせてクツクツと笑われた。


なんと失礼な!

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