鬼と天使と少年と、
つーか俺は玩具じゃなし、そーゆう趣味はないと何度も…!


あ、そういえば、
【玩具】で思い出したけど……



「十六夜さんって【闇喰いファミリー】の人なんですか?」



顔を伺いながらそう聞くと、つと、十六夜さんはクツクツと笑うことをやめて俺を見据えた。


少し目を見開いただけだったけど、どうやら図星だったみたい。



「へぇ……もうそんなことまで知ったのか。もうちょっと謎人としてアンタの様子見たかったんだけどな」


「なんですかそれ……」



今のままで十分謎人ですよ、と付け加えたところで十六夜さんはまたクツクツと笑うだけだろう。



「『誰から聞いた?』…とか、聞かないんですね」


「ん、そりゃ目星がついてるからな。俺のこと知ってる奴なんて、この学園にはそうそういないだろうし」



そう言ってシニカルに笑う十六夜さんにやっぱ綺麗だよなー、とか思いつつ更に質問を続ける。



「もしかして、出雲もファミリーの一員なんですか?」


「そうだな、アイツも俺らの仲間。それと………佐雄、アンタも入らないか?」


「………はぃ?」



俺がどこぞに入れって?

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