鬼と天使と少年と、
やっぱ十六夜さんってよく分かんない人だよなー、なんて思い、今度こそ教室に帰ろうとした時。



「【нкбξσ】(蔓の舞)ッッ!!」


「にぎょええええっ?!」



なんと急に地面から出てきた蔓に体を締めつけられてしまった!


あー、そういや俺も先輩たちにこの魔法使ったような…………うん。


っていうか誰がこんなことを!

そう思い、周りをキョロキョロ見渡していると……。



「なっ…?! 佐雄かぇ?!」


「じ、爺ちゃん?!」



またもや爺ちゃんの登場ですか。


上空にふよふよ浮きながら俺を見て驚く爺ちゃん。おかげで俺はぐぐぐぃっと首を曲げて見上げる形となった。

首が痛いっす。



「なぜ佐雄がここにおるのだ…?」


「それはコッチの台詞だって!爺ちゃんはファミリーの人探してたハズじゃ…………………あ。」



もしかして爺ちゃんがここにいるのって……


大体の予想が出来てしまい、俺はつい爺ちゃんから目を……ていうか、顔ごとそらしてしまう。


それを爺ちゃんがスルーするはずもなく……



「佐雄……お前まさかまた、」


「ふ、不可抗力なんだって爺ちゃん!」



俺は無実だー!

< 92 / 220 >

この作品をシェア

pagetop