アンバートリップ

 珀の元気が私のためのカラ元気で、私の浅はかな使命感のせいで、珀に随分と無理をさせていたなんて、これっぽっちも考えなかった。


 冬休みも残り一週間となり、私は時間を無駄に出来ないと面会時間開始から終了間際まで、すっぽんのように珀のベッドの隣に張り付いて、くだらないことをベラベラ喋っていた。

 珀はそんな私のお喋りを、飽きずに楽しそう聞いてくれた。




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