あの日、あの夜、プールサイドで
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「よーーーし!!休憩!!
10分間だけカラダ休めとけ、キラ。」
ジュンとあんな話をした次の日の放課後。
俺は相変わらず練習漬けの時間をSGで過ごしていた。
コーチから休憩を指示されてプールサイドに上がった途端に、頭を締め付けていたキャップとゴーグルをガバッと脱ぎ去る。
――カレシらしいこと…ねぇ……。
髪にまとわりつく水が鬱陶しくて首をフルフルと振りながら、俺はジュンに言われたそんな一言を思いだす。
何ができるんだろ。
デート…はまず無理だろ??
貞操は…なんか罪悪感があってあげられない。
ってなるとプレゼントだけど……
俺って小遣い、いくらぐらい溜まってたっけ……。
プールサイドをテクテク歩きながら思案していると
「キーラ―くんっ!!」
突然、耳に痛い黄色い甲高い声が聞こえてきて、俺の腕にポニョンとした何かが押し付けられる。
――ハァ…またか。
腕に回された白い腕。
腕に押し付けるように引き寄せられた腕の先にいるのは
「レナちゃん。」
「なぁに~??」
「胸、当たってる。」
同じSGに所属する女の子、佐藤玲奈。