あの日、あの夜、プールサイドで

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朝からSGに行ってミッチリ練習した後、学校に行ってマジメに授業を受けて。終わった途端に


「じゃぁな!!また明日~!!」

「おう!頑張って泳いで来いよ~!!」


カバンを持って、教室を駆け出す。



ホントはSGじゃなくて真彩の高校にこれから突撃訪問するわけで、応援してくれる友達にはなんだか申し訳ない気もするけれど……まぁ、こればっかりは仕方ない!!


夢も大事
練習も大事
家族も大事


だけど…恋も大事。



ジュンは俺の恋を恋じゃないと言うけれど、これでも俺にとっては恋なんだ。身も心も焦がれる恋ではないかもしれない。世間一般の人の言う恋ではないのかもしれないけど、コレは俺にとってかけがえのない恋なんだ。


真彩への気持ちは恋ではなく家族愛なのかもしれないけれど、これだけはキッパリ言える。


俺は真彩を欲してる。
決して失いたくない、決して奪われたくない、大切な人。



だから…今日一日くらいは許してくれよ??競泳の神様。

明日からはちゃんと泳ぐから。
ちゃんと泳ぐから、今日ばかりは見逃してくれ~!!




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