あの日、あの夜、プールサイドで
◆truth
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真彩から嬉しいメールが届いた数分後。俺はベッドの中でゴロンと横になりながら、何度も何度もそのメールを繰り返し読んだ。
バカだよなー、俺。
諦めるって決めたのに、真彩からのメール一つでこんな風に心の中が彼女でいっぱいになってしまう自分が情けない。
はーぁ。
大人なフリしたって、ダメだな。結局俺は彼女が好きで好きでたまらないんだ。
その日は夜も遅かったから『明日の朝、真彩にメールを返そう。』そう思って眠りについて。朝起きて仕事へ行く支度をしていた、正にその時。
ピンポーン
玄関のインターフォンが大音量で鳴り響いた。
ーーこんな朝っぱらに誰だよ!
イライラしながら扉を開けると
「ごめん…待ちきれなくて来ちゃった…。」
そこにいたのは制服姿の真彩。
一瞬、状況が読み込めなくて、幻を見てるのかと思った。会いたくて、会いたくて、会いたすぎて、自分に都合のいい夢を見てるのかと。
だけど…目をこすっても何をしてみても、俺の目の前から真彩が消えない。
ーー現実、、なんだよな??
頭の中はハテナでいっぱい。上手く状況が読み込めなくて固まってる俺。
そんな俺の表情を見て一瞬眉を歪めた後、真彩は腕を伸ばして俺にギュッと抱きついてきた。
「え、え??真彩…!?」
「私…もう自分を誤魔化せない。
好き…。好きなの、先生。」
そう言って、真彩は柔らかな体をさらに俺に密着させる。
「ま、あや…。」
腰に巻かれた腕が更に強くなって。背中に感じる真彩の手のひらは更に熱を帯びて熱く熱くなっていく。
ヤバい。
完全に頭の中がフリーズしていく。
真彩の手のひら以上に自分の体が熱くなる。
体の奥の。奥の奥の方からマグマのような熱いものが湧き上がってきて、もう理性だけでは自分の本能を抑えきれなくなりそうになった、正にその時。
真彩はゆっくりと顔を上げ、涙をいっぱい浮かべた瞳でこう言った。
「先生が好き。好きなの、先生。」
「え……??」
「ごめんなさい、先生。
困らせてるのわかってる。わかってるんだよ。でも、でもね?もう自分を偽れない。」