あの日、あの夜、プールサイドで


それを真彩に言うと


「まるで離婚して娘と離れて暮らすお父さんみたいね。」


と笑われる。




寧々は普段保育園に通ってるから、愛児園に来るときは土日が多い。松浦さんは「ご迷惑になるから」と、すぐに帰らせたがるけど、俺は無理を言って寧々を一泊させてもらうこともある。



だってさ?
やっぱり寧々はカワイイし、大好きだから、離れたくないんだよー。




今日は寧々が1か月ぶりに愛児園に来る日。




朝からルンルンで部屋の掃除やら、プリンの買い出しやらをしていると


「コウちゃんって本当に寧々ちゃんのこと好きなんだね。」


そう言って、真彩が笑う。




「え??そう見える??」


「うん。好きで好きでたまらない~!!って言うのがすごくよくわかる。」




えー??
そんなに俺って気持ちがダダ漏れなの??



なんだか恥ずかしくなってきて


「ごめん…、ちょっと自重します……。」


そう呟くと


「あ、違う違う!!
いいな~って思ったの。」


真彩は顔の前でブンブンと手を左右に振る。





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