あの日、あの夜、プールサイドで
え?違う??
違うの意味が分からなくて首を捻ると
「うらやましいな~って思ったの。」
「…え??」
「コウちゃんにそんな風に思われる寧々ちゃんがうらやましくって…ヤキモチ焼いちゃっただけ。」
そう言って、真彩は小さくペロッと
恥ずかしそうに舌を出す。
――う、うわ…!!
そのカワイイ表情に
一気に俺の心が持って行かれる。
キュンキュンキュンキュン胸が苦しくなって、トクントクンと心臓が高鳴る。
マズイ…マズイよ、俺!!
体温が上がる
ありえないくらいに体が熱い
真っ赤になっているであろう顔をフッと背けて
「か、からかうなよ!本気にするだろ!?」
ドタドタと大きな足音を立ててその場を後にしようとすると
「からかってなんてないよ。
私……本気だもん……。」
俺のTシャツの裾をキュッと掴んで
真っ赤な顔した真彩が俺を引き留める。