あの日、あの夜、プールサイドで
我慢なんてしない。
真彩が俺を求めてくれるなら、俺はもう我慢はしない。
「コウちゃん……。」
小さく耳元で俺の名前を呼ぶ真彩の頭を片手でよしよしと撫でると
「俺も真彩が大好き。
ずっと……一緒にいよう??」
そう言って、彼女の頬にチュッと優しくキスをする。
マシュマロみたいに柔らかくて
シルクみたいにきめ細かい、真彩のほっぺ。
「もう……!
コウちゃん……っ!!
展開早すぎだよ!」
呆れたように
ちょっぴり恥ずかしそうに怒る真彩の顔が、真彩の声がかわいくて。
かわいくてかわいくてたまらなくなって、もっともっとイジメたくなって
「ばーか。
展開が早いんじゃなくて、手が早いの間違いでしょ?」
俺は桜色したアイツの唇をチュッと爽やかに掠めとる。
生まれて初めてのキス
春風のように爽やかにあいつから奪い取ったキスは……
甘くて柔らかい、優しい真彩の味がした。