あの日、あの夜、プールサイドで
言われるがままプールサイドに3人で歩いて行って、アイツの近くまで歩いていくと
「ホレ、コレ着てこい。」
極悪月原にポーンと手渡されたのはハーフスパッツの競泳水着。
「え??」
「俺のお古で悪いけどな。
とりあえずそれ着てこい。」
ええ~!?
今からコレ着るのか!?
ってかこの寒空の下パンツ一丁で泳ぐのか!!?
ブルーだ…
激しくブルーだ……。
競泳水着を渡されて一気にブルーになってる俺をよそに
「えー!?
コウ兄ちゃん泳ぐの!?
見たい、見たい!!寧々見た~い!!」
何やら興奮状態の寧々。
「え??そう??」
「うん!!寧々、兄ちゃんが泳いでるトコ見たい!!」
えー??
何か水着見て、一気に気が進まなくなってたけど寧々がそう言うなら頑張ってみようかな…。
そう思い直した俺は
「うーん……
とりあえず着替えてくるよ……。」
複雑な気持ちを胸に抱えたまんま、男子更衣室へとトボトボと消えていった。