あの日、あの夜、プールサイドで


蹴るんじゃなくて押す。
まっすぐに押してみる…。



イライラしながらも言われた通りにまっすぐ蹴ってみると



――お、おぉっ!!



カラダがビックリするぐらい前に進んでいく。




すげぇ!!
超キモチイイ!!!




どんどん加速していくカラダ
まっすぐ蹴れば蹴るほどグングン前に進んでいく自分のカラダ。


さっきまでヨタヨタしてたのがウソみたいに、まるで水の抵抗が何もなくなってしまったかのように進む、自分のカラダ。



ドンドン加速する俺を見て


「いいぞ!吉良!!
そのままストリームの時、もっと体を伸ばしてみろ!
もっともっとまっすぐに!!」


月原はどんどんゲキを飛ばしてくる。




えー?
今も十分伸びてるつもりなのに!?




疑問を感じながらも言われるとおりにグイッと体を伸ばすと




――うわっ!



今まで以上に水の抵抗が少なくなってカラダが面白いように進んでいく。





すげぇ!
すげぇ!
キモチイイ!!
超~~~キモチイイ!!!




< 68 / 307 >

この作品をシェア

pagetop