【短編】ボクの兄ちゃん


よく見るとその写真の後ろのほうに、ボクが写っていた。


「兄ちゃん!見て、ボクが写ってる!」

「ん?」


写真を兄ちゃんに見せようとロフトから手を伸ばした瞬間…


ガチャン


気づいたときには床にガラスの破片が散らばっていて、ボクの手に写真はなかった。

ロフトから落ちて、額縁のガラスが割れたんだ…。

どうしよう。
兄ちゃんの宝物なのに。
兄ちゃんの大切な、宝物なのに!


< 4 / 8 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop