リアリスト
第2羽
夜の歓楽街。
客をつるにはココがもってこいの場所だ。
「何してるの?」
髪の長い綺麗な女。
「お姉さんを待ってた」
お客とはたいてい一夜のみの付き合い。
どちらにも好都合だからだ。
一度だけなら無かったことにできる。
でも、女の客はあたしにはまってしまうことがよくあって、ずるずると関係を続けていたりする。
そこが厄介だ。
だから、あたしはものわかりのいい割り切った人しか選ばないことにしている。
「あたしの家くる?」