リアリスト
翼は艶のある黒髪で
若干長めのストレートヘア。
左耳には5つピアスホールが空いている。
ピアスホールを友達に空けてもらう時、痛くて泣いたらしい。
「リョーコの茶髪ってさ地毛?」
「そう」
「い〜な〜」
「なんで?」
「なんかカッコいいじゃん〜」
なんつー理由だ。
頭は小学生だな。
「あたし、一応、仏日クォーターなんだ」
「だから、そんなに色白で美形なんだ〜納得!」
「まあ、外見で損したことはないかな。君もでしょ?」
「おかげで商売繁盛!」
翼は笑顔でピースを見せてきた。この無邪気さに客はやられるんだろう。
「仕事楽しい?」
「全然」
「どうして?」
翼はタバコを取り出して火をつけた。
「仕事だもん」
「そっか」
「リョーコは?」
「全然」
「だろっ!?」
ってハハハって笑いながら薄暗い朝の空を見上げた。