小さな主人と二人の従者
魔女
 先日に談話室でアンナから受け取った写真は自分の机の中に隠している。本棚だとケネスにばれるかもしれない、自分の鞄の中はギャレットに見つかりかねないから。

「決定事項だから諦めてよ」
「嫌だ。決まってから言われても納得できない」

 実は明日の二時にミラベルと買い物へ行くことになっている。ずっと前にミラベルと買い物へ言ったときは運が悪く、雨が降ってあまりゆっくりできなかったから。

「たまには俺とも出かけようよ。ジュリア嬢」

 そのことを伝えると、ギャレットはずっと同じことを繰り返しながら、ジュリアの腕を揺らしている。
 まるで子どもに玩具を強請られているみたい。

「ミラベルちゃんばっかりずるいよ」
「いつも一緒にいるでしょ」
「ケネスも一緒だよ」
「何だよ、不服か?」

 居間でケネスとギャレットはいつものようにコーヒーを飲んでいて、ジュリアはココアを飲んでいた。

「明日は一緒にお昼寝しよう?大丈夫、すぐに眠ることができるように美味しいお茶を淹れるから」
「気持ちは嬉しいけれど、明日はミラベルとの時間なの」
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