小さな主人と二人の従者
「ギャレットはそのときと今、何か変化はあった?」
「そうだな、髪がそのときは今より長かったくらいだな」

 写真のように昔のギャレットは長髪だった。ケネスの証言通りだとすると、瞳の色も違うはず。

「他には?何かない?」
「ないな」

 すぐに返事が返ってきた。そんなはずはない。

「本当にない?」
「ない」

 ケネスは瞳の色のことを言わなかった。ケネスと会ったときはオッドアイではなかったということなのか。

「どうしてそんなに確認をするんだ?」
「いや、念のために。そうだ、前に働いていたことがあったんだよね?どんなことをしていたの?」

 ケネスは気まずそうな顔になった。

「ヴァンパイアハンターを倒す仕事だ」

 彼らにとってはいい仕事だったのだろう。自分達を狙うものを自らの手で始末する。恐ろしいのに、なぜか冷静に聞くことができている。

「今は誰の血を飲んでいるの?」
「適当にな。甘い香りがする奴」

 相手を殺さないように注意を払いながら、満足するまで飲む。
 今はそういう方法にしている。
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