小さな主人と二人の従者
　新たなキーワード『魔女』が増えた。どうやらこの魔女が何か鍵を握っているようだった。

「ケネス、魔女のことについて何か知らない？」

　どうしても話を聞きたかったので、ケネスに思い出した記憶の内容を説明した。

「そうだな、詳しいことはあまり知らないが、あの魔女には好きな男がいて、そいつに自分だけを見てもらいたくて毎日何か薬を作っていたらしい。ところがある日、その男には恋人がいる事実が発覚して、その恋人に対して恨みを抱くようになって、彼を操る薬を作ることにしたようだ」

　もし、それを彼に飲ませたとしたら、彼女が彼の様子がおかしくなったことを言っていたことが一致する。
　この二人がジュリアとどんな繋がりだったのか、未だにわからない状態だった。
　やっぱりカーシーに夢を見せてもらうしかない。ギャレットに言えば、協力をしてくれない。

「ケネス、このことをギャレットには言わないで」
「わかった。この話は終わりにするか。そろそろあいつが戻る時間だからな」

　ケネスは話の区切りをつけた。
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