小さな主人と二人の従者

「外に出ていて正解だった。ジュリア嬢の血の香りがしたから」
「ケネスも？」
「ケネスもジュリア嬢の香りだとわかったよ。二人で行こうとしたときにミラベルちゃん達に会ったんだ」

　彼らはそれぞれの場所へ行き、後から会った。

「それでケネスはミラベル達とギルドへ行って、ギャレットはエヴァンの二人で倉庫まで私を助けてくれたのね」
「そういうこと」

　手当てを終えて、ケネス達に子どもは無事に親のところまで帰ることができたことを聞かされた。そもそも、なぜあの魔道書を持っていたのか、それはセーラ市で盗みを働く者が次々と現れていて、あの子どもの親がそれがどれくらいいけないことなのか話していた。
　その数日後に女の子が買い物をしようとしていたときにあの男性達が図書館から魔道書を盗んで散々遊んでから、金にしようとしていたときに女の子は近くに置いてあった魔道書を奪い取って、ギルドに届けようとしていたようだ。

「すごいわね。あの子」
「魔道書は図書館に返されて、厳重に保管されるみたいだ」