小さな主人と二人の従者
 二人の姿が見えなくなったときにギャレットがそっと姿を現した。

「やっぱりあの子がジュリアちゃんか。必ずどこか出会えるよ。俺達は」

 それからギャレットが見えなくなって、ゆっくりと覚醒した。

「ん・・・・・・あれ?」
「おはよう、ジュリア」

 カーシーがベッドに座っていて、ジュリアを起こした。

「会ったよ。ギャレットに」

 ジュリアは服で隠れている腕を確認すると、ギャレットがつけた印が今もついている。
 カーシーはまじまじとジュリアの腕を見る。これに害は感じない。

「ギャレットがつけた刻印なの」
「見たことがないよ。呪い?」
「違うよ。おまじない」

 まさかこれをつけた者がギャレットだなんて夢にも思っていなかった。それに再びどこか出会うことを彼はあのときから確信していたのだ。

「ギャレットは全部知っていたのかな?私が知らないことも彼は知っているのかな?」
「ギャレット、何を考えているのだろうね?」

 ジュリアも一番気になっていた。ギャレットがジュリアをどうしたいのか、想像がつかない。
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