小さな主人と二人の従者
気を取り直して次の場所へ行こうとしたときに目の前の扉が少しだけ開いていたので、外から覗くと、そこには丸いテーブルがあり、その上には瓶の中に入っている実がついた白く輝く花が置いてあった。
好奇心で触れに行こうと足を踏み出したときにまた近くで別の声を拾ったので、廊下を走って銅像に隠れて息を殺した。
「今日だよね、『願いを届ける花』が咲く日」
「そう。でも、あそこに入ることができる方はほとんどいらっしゃらないわ」
「私が見つけることができれば、その実を食べて願いを叶えてもらうのに・・・・・・」
「彼氏といつまでも幸せに過ごせますようにお願いをするのでしょう?」
「も、もちろんよ」
メイドが真っ赤になっている姿を見て、もう一人のメイドは笑っている。彼女達がいなくなってから、あの部屋にある花だとジュリアは確信した。
「誰かに食べられないうちに行かなきゃ!」
今度は別の男性に見つかった。格好から見て執事だった。
「こんなところで何をしているのですか?」
「えっと・・・・・・」
流石に嘘は通用しないと思ったが、正直に言うこともできなかった。
「か、かくれんぼを・・・・・・」
十歳未満の子どもではないのにと、自分が言ったことに呆れて、それは彼も同じだった。
「来なさい」
好奇心で触れに行こうと足を踏み出したときにまた近くで別の声を拾ったので、廊下を走って銅像に隠れて息を殺した。
「今日だよね、『願いを届ける花』が咲く日」
「そう。でも、あそこに入ることができる方はほとんどいらっしゃらないわ」
「私が見つけることができれば、その実を食べて願いを叶えてもらうのに・・・・・・」
「彼氏といつまでも幸せに過ごせますようにお願いをするのでしょう?」
「も、もちろんよ」
メイドが真っ赤になっている姿を見て、もう一人のメイドは笑っている。彼女達がいなくなってから、あの部屋にある花だとジュリアは確信した。
「誰かに食べられないうちに行かなきゃ!」
今度は別の男性に見つかった。格好から見て執事だった。
「こんなところで何をしているのですか?」
「えっと・・・・・・」
流石に嘘は通用しないと思ったが、正直に言うこともできなかった。
「か、かくれんぼを・・・・・・」
十歳未満の子どもではないのにと、自分が言ったことに呆れて、それは彼も同じだった。
「来なさい」